もしかしたら…。この街で、めっちゃ。めっちゃ。臭っさいリュックを背負ってるおじさんは…
おじさんは…
「はい。僕かもしれない。」
このリュック、三年前から、僕の背中に居ます。本当に申し訳ない気持ちです。
僕の汗を吸い上げ。
雨に打たれ。
乾く暇もない。
生乾きのまま、僕は背負うものだから、このリュックは、僕の老廃物を吸い上げ続けるしかない。
「リュック リュック 本当にごめんなさい。こんなに臭くなる為に作られたはずではないのに」
今日、アミちゃんに「何かが臭い」と…。
原因はリュック…
僕は、熱湯殺菌。つけ洗い。と、あらゆる手段を尽くしました!
そして…
洗ったリュックに笑顔で近づくと…。
あれっ?
落ちてない?
何で?
残ってる?
さて…。こうなったら、もう臭いままでも、こいつを背負うのだ。
ありのままで。
自然のままで。
僕のリュックよ、もう少し一緒にいたいから多少臭くたって俺は俺のリュックと一緒さ。
ありのままで
臭いままで。