『相棒。ありがとう。』
相棒のオーベーションと一緒に、どれだけの曲を生み出して来ただろう。
僕は、楽譜も読めないし書くことも出来ないから。相棒と、語り合いながら音を紡いで行くのが僕らの曲づくりの方法だった。
それも、もうおしまいだね。
今日まで、ありがとう〜
新曲『潮風になるその日まで』と手がけていた、東京オリンピックを夢見る全てのアスリートへの応援歌と。月夜の昭和のロマンチックな景色を描いた。この2曲は、空に浮かべて潮風に何処かへと連れて行ってもらおう。やがて雲にとけて静かに消えて行くさ。全て忘れる事が出来るさ。
後は、壊れるまで歌声活動を全うするだけだ。
相棒には、今日までの音を鳴らしてくれたら、それで最高の感謝です。
タッカ。これにてシンガーソングライターの肩書き終わりました。
もちろん。春からの函館山のお花達も諦めました。
歌声活動のみが僕の脈となるのだろう…。
ギリギリ脈が消えるまでギリギリの希望を捨てずに向かうのだ。
もう。どこの会場のライブにも出ることはない。状況的に無理だからね。
もし…ゴールにたどり着いていたら、僕だけの。カポだけの、世界にたったひとつだけの大切な時間をライブに変えて届けられるかもしれない。でも、今は、そんな先も何ひとつ考えられない。
さて。何処で働こうか…。
どこまでも行こう。道は険しくとも…
僕は、今日までの思いを全て捨てて、働くぞ!この先に道が無くても。
この身を焦がして行く!
『僕の散る場所は歌。歌。歌』
歌。歌。
歌。歌。
歌。歌。
歌。歌。
…
…
…
歌で…………
…
…
…
…
消える。
この場所から…静かに消えるよ。